飛込み営業 ~名刺一つでどこにでもいける~

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入社も無い時、一日何して良いか分らなくって、日がな飛込み営業とか一軒家のピンポンをしていた。(入社当時は真面目だったのですよ😅)

自転車で適当なところ迄行って、適当なところに自転車を止めて、片っ端から飛びこんだ。     しかし東京の住宅街はとても入り組んでいて、良く道に迷っていた。自分ではまっすぐ進んでいるつもりなの~隣の家、隣の家 隣の家と一度も曲がらずにただピンポンしていたはずなのに?ここはどこ状態。ただ迷子になったのなら、近くの人に、

「すみません。ここから一番近い駅教えてて下さい。」

と聞ける。が、私は自転車で来たのだ。

「すみません、私が自転車止めた場所どこですか?」

とか聞くわけにもいかないし。やっと自分の自転車を探し当てた頃には、もうすっかり夕方になっていた。

小石を落としながら営業するわけにもいかない。迷わないところ【そうだ商店街を飛込みしよう!】と決めた。という事で商店街のお店を一軒ずつ飛込み始めたのである。一本道だもんね。迷うわけ無い、無い。しかしながら私は、左からお店に入って、お店の人とちょこちょこっと話してお店を出る頃には、

「はて私は右から来たのか左から来たのかどっちだったか?」

と分らなくなるのである。自分が思うより私はアホだった。

私のアホさ加減ともかく、飛込みとはなかなか面白い。因みに断トツ入りやすいのは、定員さん一人でやってる雑貨屋さんとかは入り安い。また反対に入りにくいのは、断トツ不動産。自動ドアが開くと、皆の視線が一斉にこちらに向く。なんで正面向いて皆座ってるのかな?あれ。そしてなんであんなに静かなの?って言うくらいしーんとしている。

いろんなお店の人と世間話をするのはなかなか楽しい。商売と言うのは本当にいろいろある物で、こういっちゃ何だが、【誰が買うんだろう?こんな物?】と思う物がごろごろおいてあるお店もあったりして、だけどそうゆう店入ってみたくなってしまうんだな~。お客でいくと、何も買わないで帰ってくるのは気まずい。

だけど私には名刺がある!!

「今日は○○生命です。この地域担当していてご挨拶回りしています。」

な~んて言えばどこにだって入っていける。そしてついでに

「ちょっとお店見て良いですか~」

とぐるっと見て、それでは失礼します~と帰ってくる。社会科見学だね。

で、話聞いてみると、【誰がこんな物買うんだろう?誰がお客で来るの、この店に?】って思っている店が実はめっちゃ儲かっているなんてことも結構あって、とってもびっくりした。どー見ても普通のカップなのに10000万ぐらいの値段ついてたり、

「結構なお値段なんですね~」

というとそればミルクグラスと言って結構珍しカップらしい。そんな事も知らない私は、結構なお値段ですね~とは結構どころかかなり失礼な事を言ってしまった。

あるお店のオーナーさんは、なんかよくわかんない人形を一生懸命作っているので何を作っているのかと聞いたらスターウォーズのキャラクターの人形だと言う。恥ずかしながらスターウォーズ全く分らない私。これをネットで一体6000円ほどで販売するという。前回売った時は数日で完売したと言うから驚きだ。

そして私が恐らく人生で出会った中で一番の資産家だろう人も飛込みでであった! それこそ店構えこそは重厚、ひっそりとしていて、誰が入るんだか?って感じのお店だ。

それは古美術を扱うお店だった。因みに私はそのお店のご主人様から飛込みして2訪目で200万円の一時払い終身を頂いた。

古美術とは何ぞや?って感じだが、仕事の内容は聞けば聞くほど奥が深くて面白い物だった。何気なく商談で座っていた椅子も、テーブルとセットで3000万ぐらいするとの事。その他にも数千万の物がごろごろとおいてあって、普通に暮らしていたら触れる機会も知る事さえも無かっただろう。

入社してすぐ、なかなか保険契約は上がってこなくってお給料も雀の涙だったが、それでも社会科見学的な毎日は刺激的で楽しかった。(←ちょっと過去形になってるけど、、、)

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